地鉄は日本刀のどこにありますか?

刀身において地鉄が現れるのは、「平地」(ひらじ)と称されるところです。平地は、「鎬筋」(しのぎすじ)から「刃先」にかけての部分のこと。「折り返し鍛錬」という作刀工程を経て平地に生じる地鉄は、「鍛肌」(きたえはだ)と呼ばれる肌模様のことを指します。同じ刀身の文様でも白く浮かび上がる「刃文」(はもん)とは対照的に、地鉄は黒色であることが特長。日本刀鑑賞で地鉄に注目するときには、刀を手に取り、照明などの光に反射させて観ることで、肌模様の形状などを詳細に確認することが可能です。