刀の最も硬い部分はどこですか?

刀の最も硬い部分はどこですか?

刀身において最も硬い部分は、日本刀の鑑賞ポイントでもある「刃文」(はもん)です。刃文は、「焼き入れ」(やきいれ)と称される作刀工程により、刃先に近い部分に生じる文様。

焼き入れとは、加熱して一定の温度に保った刀身を、水で急冷する作業のこと。この工程を経て、日本刀の素材である「玉鋼」(たまはがね)の組織が、やわらかい鉄である「オーステナイト」から、「マルテンサイト」と呼ばれる硬い鉄の組織へと変化します。

刀身の部位の中でも、焼き入れによってマルテンサイトに変化するのは、刃の部分のみ。これは、焼き入れの前に行う「土置き」(つちおき)の際に、刃文が現れる刃の部分には「焼刃土」(やきばつち)を薄く塗り、「地鉄」(じがね)が現れる棟側(むねがわ)には、厚く塗られていることが理由です。

これによって刃以外の部位は、焼き入れの際、刃に比べて冷却に時間がかかることになり、玉鋼の組織が「マルテンサイト」ではなく、「トルースタイト」に変化。マルテンセイトのほうがトルースタイトよりも強度が高いため、刀身の中では、刃文のある部分が最も硬くなるのです。

名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」(メーハク)は、愛知県名古屋市中区栄にある刀剣の博物館です。
日本刀の豆知識「日本刀の鑑賞」では、日本刀の鑑賞にまつわる豆知識をご紹介。地鉄や刃文をはじめ、刃の明るさや刀身彫刻、刀剣を鑑賞する際の作法などについて解説しています。
博物館は最大200振の刀剣が展示可能。国宝や重要文化財、重要美術品、特別重要刀剣といった貴重な刀の数々をご覧頂けます。さらに、甲冑は約50領、浮世絵は約150点を常設展示。日本刀、鎧兜、浮世絵、武具といった歴史に関する様々な美術品を楽しむことができる博物館です。
また、博物館や美術館の魅力のひとつである企画展示会もございます。テーマに沿った刀や剣、甲冑、浮世絵を展示し、ここでしか観ることができない特別な展示会を開催。名古屋にお越しの際は、名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」(メーハク)へのご来館をお待ちしております。

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