第5回「日本刀の見どころ」

「マンガで学ぶ刀剣教室」の第5回では、刀剣鑑賞する際に知っておきたい「日本刀の見どころ」を漫画でご紹介。「沸出来」(にえでき)「匂出来」(においでき)など、上級者向きの注目ポイントを分かりやすく解説しています。

刀を観るときに、「これを見つけられると面白い」というポイントを紹介しよう。 刃文と地鉄の境界に肉眼で見える粒子が連なっているのは沸出来の刃文で、この粒子が沸。 匂出来の刃文は、目で見えるような粒子はなく、地鉄と刃文の境界が線を引いた ように明瞭。 金筋は「刃中の働き」という、刃文の中に現れる見どころのひとつで、筋状になった沸のこと。特に沸の強い作風の刀工によく見る。 刃文の上の地鉄の部分に、 刃文とは別に白っぽく見える模様が映りだ。この写真にあるのは「乱れ映り」。他にも棒映りや地斑映り、白け映りがあるぞ。 解説文でよく「地沸厚くつく」と書かれている地沸は、地鉄一面に見える黒い粒子のこと。 地鉄の肌模様とは別に、黒っぽく見える筋が地鉄の中でうねっているのが地景。地景があると地鉄の中が変化に富んで、ずっと観ていても飽きないぞ。 焼き落としは刀を焼き入れしてできる刃文が、手元側の端まで届かず途切れている物のこと。平安末期頃の古い刀に見られる。

登場キャラクター

安賀川 国光
安土桃山時代の刀剣キャラクター「安賀川 国光」をご紹介します。