第2回「五箇伝とは①」

五箇伝とは、日本刀の主な生産地である大和国(現在の奈良県)、山城国(現在の京都府)、備前国(現在の岡山県東部)、相模国(現在の神奈川県)、美濃国(現在の岐阜県南部)で生まれた伝法のことです。第2回:五箇伝とは①では、5つの地域のうち「大和伝」「山城伝」の特徴についてご紹介します。

日本刀を学ぶ上で基礎になる「五箇伝」について、次回と合わせ、2回にわたって説明します。 五箇伝とは、作刀の盛んだった5つの地域で発達した、作刀の技法・伝法を指します。 これらの地域で作刀が盛んだったのにはそれぞれ理由があります。 各伝法の特徴を知ることで、日本刀鑑賞がもっと楽しくなりますよ!それでは、1つずつ勉強していきましょう。 大和国(現在の奈良県)発祥の伝法です。奈良と言えば大仏が有名ですが、大和伝は寺社の僧兵需要に支えられて発展しました。 大和伝の地鉄はまっすぐな模様の柾目肌が特徴で、江戸時代の刀工にも引き継がれています。 平安時代以降、山城国(現在の京都府)で発展した伝法。京で作られた刀だけあり、ゆったりと反った姿は、優雅で気品に満ちていると評されることが多いです。 山城伝は一見すると落ち着いて見えるけど、刃文は細かく乱れていたり沸がついていたりと、見どころ豊か。地鉄も肌模様が細かくて、見ていて飽きないんです。

登場キャラクター

倉木 美琴
平安時代の刀剣キャラクター「倉木 美琴」をご紹介します。