博物館展示コーナーの紹介

武将隊コーナー - ホームメイト

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2024年(令和6年)5月に開館した「名古屋刀剣ワールド/名古屋刀剣博物館[名博メーハク]」は、最大で200振の刀剣を展示しています。さらに甲冑50領、浮世絵150点、火縄銃・古式西洋銃350挺も展示しているなど、どれも貴重な美術品ばかり。本館3階の「武将隊コーナー」にある「名古屋城模型」と「三英傑の黄金像」、「ちびっこ武将隊」の見どころについて紹介します。

武将隊コーナーへの行き方

武将隊 コーナーへの行き方

武将隊コーナーへの行き方

武将隊コーナーがあるのは本館3階の「武将ゾーン」となり、そこへの行き方は3通りあります。

  1. 北館1階のショップ出入口からエレベーター、もしくはエスカレーターを使って本館3階へ向かう
  2. 西側出入口(本町通側)にあるエレベーターを使って、本館3階の入退場ゲートから入館
  3. 南側出入口(若宮大通側)からエスカレーターを登り本館2階から入館し、本館3階へ向かう

武将隊コーナーへ行ってみよう!

武将隊コーナー

武将隊コーナー

本館3階の武将隊コーナーにある名古屋城模型、三英傑の黄金像、ちびっこ武将隊は、「コレクションゾーン」側か「弓矢・鉄砲ゾーン」側のどちらからでも見学が可能。本館はロの字型となっているので、順路を意識することなく楽しめるようになっています。

60分の1スケールで再現された名古屋城模型

名古屋城模型

名古屋城模型

名古屋城」(現在の愛知県名古屋市)と言えば愛知県のシンボルとして誰もが知る名城ですが、メーハクで展示している名古屋城模型は、実物の図面をもとに精密に再現された60分の1スケールです。

名古屋城は1610年(慶長15年)に「徳川家康」によって築城が開始され、尾張徳川家の住居、尾張藩の政庁として活用された城になります。しかし1945年(昭和20年)の「名古屋大空襲」によって名古屋城は焼失。戦後に名古屋城は再建され、現在は特別史跡として今にその姿を伝えています。

名古屋城模型には小さな人形を設置。近付いてよく鑑賞すると、石垣(いしがき)下にて甲冑(鎧兜)をまとった武士が鉄砲(てっぽう)の訓練を行い、人夫(にんぷ:力仕事をする労働者)と思われる人達が仕事をする様子を観ることができます。

  • 鉄砲の訓練を行う武士

    鉄砲の訓練を行う武士

  • 仕事をする人夫達

    仕事をする人夫達

名古屋城模型の金鯱

名古屋城模型の金鯱

さらに名古屋城と言えば、やはり「金鯱」(きんしゃち)ではないでしょうか。かつては純度の高い金で作られていた金鯱は尾張徳川家の権威の象徴として、さらには、厄除け・火除けとしても天守(てんしゅ)から城下を見守りました。

名古屋城模型にも実際の天守と同じように金鯱を設置しています。屋根瓦の淡い色合いまで実にそっくり再現しているので、実物の名古屋城と比べてみるのも面白いかもしれませんね。

特別史跡 名古屋城へ行こう!(In名古屋城(愛知県名古屋市)特別史跡 名古屋城へ行こう!(In名古屋城(愛知県名古屋市)
天下統一を果たした徳川家康によって築城された「名古屋城」の見どころをご紹介します。

愛知が誇る偉人!三英傑の黄金像と金無垢太刀拵

本館3階の武将隊コーナーでは、戦乱の世を制し覇者となった「戦国三英傑」の、「織田信長」、「豊臣秀吉」、徳川家康の黄金像と3振の「金無垢太刀拵」(きんむくたちこしらえ)を鑑賞することができます。

ちなみに三英傑の像は本館外、西南の角にも銅像を設置。こちらの方が若宮大通側からよく見えるため、館内に展示されている黄金像よりもご存知と言う方が多いのではないでしょうか。3体の黄金像の方は、眩しいほどの輝きと、覇者の風格をまとい威風堂々とした佇まいをしているのが特徴。

黄金像の展示ケースの背面には、遠くからでも分かりやすいよう三英傑それぞれの家紋が大きく掲げられています。左から豊臣秀吉、中央が徳川家康、右が織田信長です。それでは、黄金像を1体ずつ見ていきましょう。

三英傑の黄金像

三英傑の黄金像

豊臣秀吉の黄金像
豊臣秀吉の黄金像

豊臣秀吉の黄金像

三英傑のなかでも豊臣秀吉は、「黄金の茶室」、世界最大と言われる金貨「天正大判」造りを行うなど、最も黄金を好んだとされる武将。

黄金像の豊臣秀吉は右手に軍配(ぐんばい)を持ち、左手を太刀(たち)の(さや)に添えた立ち姿です。

そして豊臣秀吉のトレードマークとされる(かぶと)は「一の谷馬藺後立付き兜」(いちのたにばりんうしろだてつきかぶと)と言い、この細長い棒状の後立(うしろだて)は馬藺(ばりん:アヤメの一種)の葉をかたどっています。

徳川家康の黄金像
徳川家康の黄金像

徳川家康の黄金像

江戸幕府を開き、約250年にも及ぶ泰平の世となる礎を築いた徳川家康。

黄金像の徳川家康は右手に采配(さいはい)、左手に軍扇(ぐんせん)を持ち、きりりとした面持ちで前を見据えています。

胴丸」(どうまる)は小さな革の板でできた「伊予札」(いよざね)を黒糸で縫い合わせ、兜は「関ヶ原の戦い」や「大坂の陣」にも携行したと伝えられる「歯朶具足」(しだぐそく)です。

シダの葉をかたどった前立(まえだて)が際立ちますね。

織田信長の黄金像
織田信長の黄金像

織田信長の黄金像

三英傑のなかで最初に天下統一を目指したのが織田信長です。

黄金像の織田信長は3体のなかで唯一騎乗しており、ゆっくりと歩を進める様子は威厳に満ち溢れているよう。

兜の前立はヤク(体毛の長いウシの仲間)の毛を用いたとされる矢羽根(やばね)があしらわれています。

金無垢太刀拵

黄金に輝いているのは、三英傑の黄金像だけではありません。武将隊コーナーでは非常に珍しい金無垢太刀拵4振も三英傑像と共に鑑賞することができるのです。

  1. 金無垢太刀拵
    (きんむくたちこしらえ)
  2. 純金純銀亀甲紋様飾り太刀拵
    (じゅんきんじゅんぎんきっこうもんようかざりたちごしらえ)
  3. 金置平目鞘金無垢菊紋金具糸巻太刀
    (きんおきひらめさやきんむくきくもんかなぐいとまきたちごしらえ)
  4. 金梨子地菊紋散蒔絵鞘金無垢総金具糸巻太刀拵
    (きんなしじきくもんちらしまきえさやきんむくそうかなぐいとまきたちごしらえ)

4振はいずれも金具類に金無垢を用いて繊細な装飾が施された美術品。金はとてもやわらかい金属なので、そのままでは加工に向かず、金以外の金属を混ぜて適した硬さに調整してから加工します。

メーハクで展示している金無垢拵は24K(Karat:金の純度を示すカラット)という割合となり、紛れもない純金製です。鞘、目貫(めぬき)、(つば)に至るまですべて金無垢になります。ぜひ、技法や施された装飾などを直接ご覧ください。

①金無垢太刀拵

金無垢太刀拵

②純金純銀亀甲紋様飾り太刀拵

純金純銀亀甲紋様飾り太刀拵

③金置平目鞘金無垢菊紋金具糸巻太刀拵

金置平目鞘金無垢菊紋金具糸巻太刀拵

④金梨子地菊紋散蒔絵鞘金無垢総金具糸巻太刀拵

金梨子地菊紋散蒔絵鞘金無垢総金具糸巻太刀拵

「三英傑の黄金像と金無垢太刀(純金24金)
三傑黄金像写真集

ちびっこ武将隊

武将隊コーナーに展示されている4体のちびっこ武将隊は、メーハクオリジナルの3Dプリンタ人形です。左から①「磐城常晴」(いわきつねはる)、②「丹野茜」(たんのあかね)、③「露原草太郎」(つゆはらそうたろう)、④「青木藍」(あおきらん)と言う名前が付けられています。

各キャラクターが装着している甲冑はメーハク所蔵。そしてちびっこ武将隊それぞれに性格の違いや、持っている武器にも違いがあります。では、ちびっこ武将隊について紹介しましょう。

ちびっこ武将隊

ちびっこ武将隊

  1. 磐城常晴(大鎧)

    磐城常晴

    磐城常晴

    磐城常晴は、穏やかな性格に冷静な判断力を持つ、ちびっこ武将隊のリーダー的存在。身に付けているのはメーハク所蔵の「本小札萌黄糸縅肩白鎧」(ほんこざねもえぎいとおどしかたしろよろい)をモデルにした「大鎧」(おおよろい)です。さらに右手に握っているのは太刀になります。

  2. 丹野茜(胴丸)

    丹野茜

    丹野茜

    丹野茜は、元気いっぱいなハキハキとした性格で話し出すと止まらない、ちびっこ武将隊きってのムードメーカー。メーハク所蔵の「紫糸裾紺威胴丸」(むらさきいとすそこんおどしどうまる)をまとい、薙刀(なぎなた)を手にしています。

  3. 露原草太郎(腹巻)

    露原草太郎

    露原草太郎

    露原草太郎は、困った人を放っておけない正義感が強い少年。着ているのはメーハク所蔵の「藍韋威胸白紅白糸威腹巻」(あいかわおどしむねしろくれないしろいとおどしはらまき)です。手には露原草太郎の身長をゆうに超える長い(やり)を持ちます。

  4. 青木藍(当世具足)

    青木藍

    青木藍

    青木藍は、おっとりとした性格ではありますが、忍耐強さも持ち合わせます。着ているのは「鉄黒漆塗紅糸菱綴碁石頭横矧二枚胴具足」(てつくろうるしぬりくれないいとひしとじごいしがしらよこはぎにまいどうぐそく)と言い、戦国時代に流行した「当世具足」(とうせいぐそく)と呼ばれる種類の甲冑。そして青木藍が所持するのは鉄砲です。

「ちびっこ武将隊」3Dプリンタ人形キャラクター紹介「ちびっこ武将隊」3Dプリンタ人形キャラクター紹介