「和鋼博物館」は島根県安来市にあります。館名に用いられている「和鋼」(わこう)は、近代以前における日本で行なわれてきた「たたら製鉄法」によって生産された鋼のことです。砂鉄を原料、木炭を燃料として粘土製炉を用いて比較的低温度で還元する方法によって純度の高い鉄を精製します。近世後半における中国山地での鉄の生産量は、わが国の鉄生産量の約80%を占めていました。そんな「鉄どころ」に設置されている鉄の総合博物館である和鋼博物館では、日本刀をテーマとした特別展も度々開催されています。
島根県松江市にある「松江歴史館」は、近世を中心とした城下町・松江の歴史や文化を展示している歴史館です。基本展示室では、江戸時代の松江藩政や城下町の形成がご覧いただけます。また、当時の住民の暮らしに加え、藩の財政を支え、全国有数の富裕藩として名を轟かせていた産業についても紹介しています。松江藩主「松平直政」が大坂冬の陣で、真田幸村(信繁)から勇敢さを称えられて投げ与えられたと言われる「軍扇」の展示や、幕末を代表する刀工「高橋長信」が作った日本刀などが収蔵されているのも特徴です。
島根県出雲市の「出雲大社」(いづもおおやしろ)は、縁結びの神様として古来信仰を集めてきました。主祭神の「大国主大神」(おおくにぬしのおおかみ)は、「だいこくさま」として広く慕われる神様で創建は神代の時代に遡ります。出雲は神々の国として知られていますが、出雲大社の持つ古代から受け継がれてきた想像を絶するスケール感と荘厳さは、他の追随を許さない日本を代表する神社です。
島根県出雲市本庄町703