滋賀県彦根市にある「彦根城博物館」では、彦根藩主を務めてきた井伊家の古文書や美術品が収蔵・展示されています。収蔵資料の中心は、井伊家伝来の古文書や美術工芸品で、その数約45,000点。これに彦根、及び彦根藩に関する資料を加えると、収蔵件数は約91,000点に上ります。武具についても重要文化財の「太刀:銘国宗・備前二代」や、重要文化財の「太刀:銘国宗・伯耆」などが収蔵されています。
「彦根城」は、江戸時代初頭にあたる1604年(慶長9年)、琵琶湖を臨む「彦根山」(現在の滋賀県彦根市金亀町)に、井伊氏(いいし)の領国支配の拠点として築城が開始された平山城(ひらやまじろ:平野の中にある山や丘陵に築かれた城)です。
彦根山は、「金亀山」(こんきやま)の別名を持つことから、「金亀城」とも呼ばれます。3層3階の天守(天守閣のこと)と、天守に付随した「附櫓」(つけやぐら)、「多聞櫓」(たもんやぐら)は国宝に指定。天守が国宝指定を受けた5城のうちのひとつとして、築城以来の歴史ある姿を見せてくれています。