「光る君へ」紀行について

「光る君へ」紀行とは?紀行一覧 - ホームメイト

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「NHK大河ドラマ」はその多くの作品において、日本の歴史上の実在人物を主人公に据える歴史ドラマシリーズです。そのため、ドラマ内では寺院や神社など、現在も遺る名所旧跡が舞台となる場面が観られ、ドラマの本編終了後には、各回にちなんだ場所を紹介する「紀行」コーナーが放送されています。2024年(令和6年)の大河ドラマ「『光る君へ』紀行」で訪問しているのは、主人公の「まひろ/紫式部」にゆかりの深い京都や福井といった地域。これらをまとめた一覧表を掲載し、「光る君へ」紀行コーナーの内容をご説明すると共に、まひろ役の「吉高由里子」(よしたかゆりこ)さんと、その父「藤原為時」(ふじわらのためとき)役の「岸谷五朗」(きしたにごろう)さんが、「越前紀行」と題して越前の町を旅したスペシャル番組についてもご紹介します。
大河ドラマ歴史年表(歴代別/時代別)
これまで放送された大河ドラマ、及び今後放送予定の大河ドラマを一覧で見ることができます。
2024 大河ドラマ「光る君へ」
2024年(令和6年)放送のNHK大河ドラマ「光る君へ」のあらすじやキャストをご紹介します。

大河ドラマ「光る君へ」紀行の一覧表

放送回
(放送日)
サブタイトル 紀行テーマ・
ゆかりの人物
訪問施設(所在地)
第1回
(1月7日)
約束の月 平安京 平安神宮(京都市左京区)
第2回
(1月14日)
めぐりあい 天皇の住まい
  • 京都御所
    (京都市上京区)
  • 平安宮内裏弘徽殿
    (へいあんきゅうだいりこきでん:京都市上京区)
  • 平安宮内裏内郭回廊跡
    (へいあんきゅうだいりないかくかいろうあと:京都市上京区)
  • 大極殿跡
    (京都市上京区)
第3回
(1月21日)
謎の男 平安貴族の
生活と遊び
風俗博物館(京都市下京区)
第4回
(1月28日)
五節の舞姫 寝殿造 歴史公園えさし藤原の郷
(岩手県奥州市)
第5回
(2月4日)
告白 雅楽 市比賣神社(いちひめじんじゃ:京都市下京区)
第6回
(2月11日)
二人の才女 清少納言
  • 防府天満宮
    (ほうふてんまんぐう:山口県防府市)
  • 周防国衙跡
    (山口県防府市)
第7回
(2月18日)
おかしきことこそ 打毬
(だきゅう)
第8回
(2月25日)
招かれざる者 琵琶 木之本町(滋賀県長浜市)
第9回
(3月3日)
遠くの国 散楽 東大寺(奈良県奈良市)
第10回
(3月10日)
月夜の陰謀 花山天皇
  • 平野神社
    (ひらのじんじゃ:京都市北区)
  • 元慶寺
    (がんけいじ:京都市山科区)
  • 中山寺
    (なかやまでら:兵庫県宝塚市)
第11回
(3月17日)
まどう心 安倍晴明
  • 一条戻橋
    (いちじょうもどりばし:京都市上京区)
  • 晴明神社
    (せいめいじんじゃ:京都市上京区)
第12回
(3月24日)
思いの果て 庚申(こうしん)
の夜
八坂庚申堂
(やさかこうしんどう、別称「金剛寺」:京都市東山区)
第13回
(3月31日)
進むべき道 春日信仰 春日大社(奈良県奈良市)
第14回
(4月7日)
星落ちてなお 藤原兼家 宇治橋(京都府宇治山市)
第15回
(4月14日)
おごれる者たち 石山詣 石山寺(滋賀県大津市)
第16回
(4月21日)
華の影 興福寺(奈良県奈良市)
第17回
(4月28日)
うつろい 祇園祭
(ぎおんまつり)
  • 八坂神社
    (京都市東山区)
  • 神泉苑
    (しんせんえん:京都市中京区)
第18回
(5月5日)
岐路 藤原道兼
第19回
(5月12日)
放たれた矢 安曇川町(あどがわちょう:滋賀県高島市)
第20回
(5月19日)
望みの先に 検非違使
(けびいし)
  • 検非違使庁址
    (京都市上京区)
  • 賀茂御祖神社
    (かもみおやじんじゃ、別称「下鴨神社」[しもがもじんじゃ]:京都市左京区)
  • 賀茂別雷神社
    (かもわけいかづちじんじゃ、別称「上賀茂神社」[かみがもじんじゃ]:京都市北区)
第21回
(5月26日)
旅立ち 枕草子
第22回
(6月2日)
越前の出会い 京から越前への旅路
  • 白鬚神社
    (しらひげじんじゃ:滋賀県高島市)
  • 深坂古道
    (滋賀県長浜市)
  • 氣比神宮
    (けひじんぐう:福井県敦賀市)
  • 気比の松原(福井県敦賀市)
第23回
(6月9日)
雪の舞うころ 藤原行成
(ふじわらのゆきなり)
  • 石清水八幡宮
    (京都府八幡市)
  • 旧嵯峨御所大本山大覚寺
    (きゅうさがごしょだいほんざんだいかくじ:京都市右京区)
第24回
(6月16日)
忘れえぬ人 越前国府
第25回
(6月23日)
決意 越前和紙
第26回
(6月30日)
いけにえの姫 藤原宣孝
(ふじわらの
のぶたか)
第27回
(7月14日)
宿縁の命 藤原彰子
(ふじわらのしょうし/
あきこ)
  • 大原野神社
    (おおはらのじんじゃ:京都市西京区)
  • 飛香舎(京都御所内)
    (ひぎょうしゃ:京都市上京区)
第28回
(7月21日)
一定二后 藤原定子
(ふじわらの
ていし/さだこ)
  • 六波羅蜜寺
    (ろくはらみつじ:京都市東山区)
  • 鳥戸野陵
    (とりべののみささぎ:京都市東山区)
  • 泉涌寺
    (せんにゅうじ:京都市東山区)
  • 今熊野観音寺
    (いまくまのかんのんじ:京都市東山区)
第29回
(7月28日)
母として 藤原詮子
(ふじわらの
せんし/あきこ)
  • 真正極楽寺
    (しんしょうごくらくじ、別称「真如堂」[しんにょどう]:京都市左京区)
  • 元真如堂
    (もとしんにょどう、別称「換骨堂」[かんこつどう]:京都市左京区)
  • 宇治陵1号墳
    (うじのみささぎいちごうふん、別称「総拝所」[そうはいじょ]:京都市左京区)
第30回
(8月4日)
つながる言の葉 和泉式部
(いずみしきぶ)
第31回
(8月18日)
月の下で 源氏物語
  • 源融河原院址
    (みなもとのとおるかわらのいんあと:京都市下京区)
  • 宇治十帖モニュメント
    (京都府宇治市)
  • 宇治十帖の古蹟「総角」
    (あげまき:京都府宇治市)
  • 宇治十帖の古蹟「早蕨」
    (さわらび:京都府宇治市)
  • 紫式部像・宇治十帖の古蹟「夢浮橋」(京都府宇治市)
第32回
(8月25日)
誰がために書く 赤染衛門
(あかぞめえもん)

大河ドラマ「光る君へ」紀行とは?

1963年(昭和38年)度から放送が開始されたNHK大河ドラマにおいて、本編終了後に紀行コーナーが設けられるようになったのは、1991年(平成3年)、「真田広之」(さなだひろゆき)さん扮する室町幕府初代将軍「足利尊氏」(あしかがたかうじ)が主人公の第29作「太平記」(たいへいき)です。このときのコーナー名は、現在の「○○[ドラマ名]紀行」ではなく、「太平記のふるさと」と付けられていました。そして「太平記」の終了した翌年の大河ドラマでも、ゆかりの地を巡るコーナーが継続され、その後の作品でも定着することとなったのです。

平安神宮

平安神宮

光る君へ」紀行の記念すべき第1回のテーマは、天皇や公家が政(まつりごと)を行いながら暮らし、そしてまひろと「藤原道長」(ふじわらのみちなが)が出会うことになる「平安京」。

この回で訪問した場所は、1895年(明治28年)に、平安遷都1,100年を記念して創建された「平安神宮」(京都市左京区)でした。実は平安神宮は、「光る君へ」のクランクイン(撮影開始)の場所。ドラマの幕開けにふさわしい紀行コーナーとなったのです。

また「光る君へ」紀行では、各回に登場した人物ひとりにテーマを絞り、その人物に関連する場所を取り上げることもあります。例えば、2024年(令和6年)6月30日に放送された第26回「いけにえの姫」では、仲睦まじい新婚夫婦となったはずのまひろと夫「藤原宣孝」(ふじわらののぶたか)の間に、些細なことから亀裂が入ってしまう……という展開があったため、紀行コーナーのテーマとなったのは藤原宣孝でした。

藤原宣孝が山城国(現在の京都府南部)における国司の長官「山城守」(やましろのかみ)を務めていたことから、かつて同国の国府(こくふ:国ごとに置かれた地方行政府)が位置したとされる「離宮八幡宮」(京都府乙訓郡大山崎町)を訪問。加えて、まひろと藤原宣孝の結婚生活が始まったとされる紫式部の邸宅跡に建てられた「廬山寺」(京都市上京区)を、藤原宣孝への想いを詠んだ紫式部の歌と共に紹介しています。

吉高さんと岸谷さんが行く「北陸スペシャル 光る君へ 越前紀行」

まひろの父・藤原為時が越前守に任ぜられたことに伴い、まひろと藤原為時は2024年(令和6年)5月26日放送の第21回「旅立ち」にて、越前国(現在の福井県北東部)へと下向。ドラマの舞台が京から越前国に移るのに合わせて、まひろ役の吉高由里子さんと藤原為時役の岸谷五朗さんが出演する旅番組、「北陸スペシャル 光る君へ 越前紀行」が放送されました。

まひろ役・吉高由里子さん

まひろ役・吉高由里子さん

藤原為時役・岸谷五朗さん

藤原為時役・岸谷五朗さん

紫式部像

紫式部像(紫式部公園)

「光る君へ」で親子役を演じる2人が赴いたのは、当時の越前国の中心地だったと伝わる福井県越前市。

日本で唯一、寝殿造庭園を有する公園「紫式部公園」(福井県越前市東千福町)や、越前国府の発掘現場などを巡り、紫式部と藤原為時の面影を辿っています。

また、昼食には150年続く老舗料亭にて、平安貴族の食事を再現した御膳料理「紫きぶ御膳」(しきぶおもの)を食べ、牛乳を煮詰めた古代のチーズである「蘇」(そ)や、蟹などの海の幸を堪能。その他にも、1,000年以上も前から「越前和紙」を作り続けていた「五箇地区」(ごかちく)の工房にて、本格的な紙すきを体験するなど、文化や食、風景を通じて、越前に今も残る平安時代の魅力をたっぷりと伝える番組内容となっていました。