模造刀

模造刀の値段の違いは?

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ひとくちに模造刀と言っても、製品によって値段は様々です。安価な製品は1,000円前後で購入できますが、高価な製品は10万円以上。値段の差に焦点を当て、模造刀の世界を掘り下げていきます。実際に購入する際の目安にもご活用下さい。

模造刀の値段

模造刀とは、「真剣で使われる鉄と鋼以外の金属を用いて日本刀を再現した道具」です。再現のために使われる素材は亜鉛、アルミニウム、銅など非鉄合金が主流ですが、プラスチック製や木製の模造刀も存在します。

はじめに、非鉄合金製以外の模造刀も含め、価格の目安をご紹介。用途によって価格帯が異なっているのも注目すべき点です。

「模造刀とは」など、日本刀に関する基礎知識をご紹介します。

  1. プラスチック製の模造刀

    お土産店の模造刀

    お土産店の模造刀

    プラスチック製の模造刀は、観光地のお土産店などで見かけることが多い模造刀。刀身の内部が空洞になった物や、刀身の表面にメッキを塗布した物などがあり、価格はいずれも安価です。

    玩具としての模造刀は1,000円前後が相場になりますが、コスプレに使用するような、日本刀に作りを似せている製品は4,000~8,000円程度になります。

  2. 天然木・非鉄合金を素材とした模造刀

    天然木・非鉄合金を素材とした模造刀は多くが鑑賞用であり、12,000~22,000円程度が相場。天然木・非鉄合金共に刀身へメッキを施し、(つか)には真剣同様、鮫皮(さめがわ:エイの皮)を用いるなどして、抜身(ぬきみ)・(こしらえ)共に、限りなく日本刀に近付けています。

    刀身から柄までの総体を作品として鑑賞できる点も魅力のひとつです。

  3. 武道の稽古や演武に使われる模造刀

    武道の稽古や演武に使われる模造刀は、日本刀に見立てて使用することから、観賞用の模造刀と区別する意味で「模擬刀」(もぎとう)または「居合刀」(いあいとう)と呼ばれます。相場は22,000~30,000円程度です。

  4. 高級模造刀

    高級模造刀は、「高級」と言う言葉を冠するだけあって、相場価格が100,000円を下回ることはほとんどありません。一見すると実物の日本刀と見紛うほど精密な作りで、美術品として扱われる場合もある逸品揃いです。

模造刀の値段が決まるポイント プラスチック製の模造刀

プラスチック製の刀身にメッキを施すことで日本刀らしく見せている模造刀の多くは、コスプレで使用されるケースが主流。刀身を(さや)に収めた状態で携帯する上、撮影時には鞘から抜刀するポーズなどを取ることも多いため、拵の良し悪しが値段を左右するポイントになるのです。

また、プラスチック製模造刀のなかには、舞台での殺陣(たて)で使用される製品もあります。軽い上に、刀身が身体に触れても怪我をするリスクが極めて低く、安全性を保ちながら素早い殺陣を可能にできる点が、舞台役者に好まれる理由です。なお、舞台で使用する殺陣用のプラスチック製模造刀は、舞台小道具を制作するメーカーなどが取り扱っています。

「真剣らしく見えること」、「刀身同士がぶつかっても損なわれない堅牢さがあること」、「使いやすいこと」の3点が値段のポイント。この3点を高レベルで備えた製品は高価です。人が使うことが前提になるため、プラスチック製模造刀としては最も制作に手間がかかっています。

模造刀の値段が決まるポイント 天然木・非鉄合金の模造刀

天然木・非鉄合金で制作されている模造刀で、値段の決まるポイントはただ1点、真剣をどれだけ再現できているかに尽きます。したがって、より再現率の高い製品ほど高価です。この天然木・非鉄合金で制作された模造刀のなかには、一般的な日本刀を再現した模造刀と、広く知られた名刀を再現した模造刀の2種類があります。

当然ながら、前者よりも後者の方が格上です。ただし、再現の仕方により値段には差が生じ、一律ではありません。例えば、「織田信長」の愛刀「へし切長谷部」を再現する場合、次の特徴が重要となります。

これらの特徴をどれだけ再現できているかによって、価格に差が生じ、再現度の高い製品が高価です。人の手による制作になるため、作り手には高レベルの技術が求められます。再現度の高い模造刀は、古くから日本刀を含む刃物全般の生産地にあるメーカーで作られることがほとんど。

例えば、「孫六兼元」(まごろくかねもと)や「和泉守兼定」(いずみのかみかねさだ)といった名刀工を輩出した岐阜県関市では、高品質の模造刀が職人達の手によって制作されています。天然木・非鉄合金を使った模造刀は、歴史的にも有名な日本刀を、日本刀制作の技術が伝承された土地で、高い技術を持つ職人が再現した製品が最も高価なのです。

  • 織田信長のエピソードをはじめ、それに関係する人物や戦い(合戦)をご紹介します。

  • 織田信長のエピソードや、関連のある刀剣・日本刀をご紹介します。

  • 刀工「兼元/孫六」の情報と、制作した刀剣をご紹介します。

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模造刀の値段が決まるポイント 模擬刀・高級模造刀

武道の稽古や演武に使われる模造刀、別名模擬刀または居合刀は、外見が忠実に日本刀を再現していることはもちろん、「強度・重量・バランスが真剣を再現しているか否か」で価格に差が生じます。限りなく真剣に近い製品が高価です。

また、使いやすさも価格に反映され、特に重要となるのは柄の部分。武道の稽古や演武では、高速で模造刀を抜き放ちます。その際、柄と刀身の部分がしっかりと接合されていないと、柄から刀身が飛び出してしまう可能性があるのです。さらに柄の手だまりが良くないと、鋭い抜刀や素振りはできません。

柄の完成度も、模擬刀の価格を左右します。こうした点を踏まえると、模擬刀もまた、日本刀制作の技術が蓄積している土地で、技術レベルの高い職人が再現した製品こそ最も高値になるのです。なお、素材の吟味から完成まで専門の職人が携わる高級模造刀も、高値の条件は変わりません。極めて高い再現度を誇る模造刀ほど、価格は高くなります。