名古屋刀剣ワールド/名古屋刀剣博物館(メーハク)にて「天下三名槍 写し制作プロジェクト」が行なわれています。「天下三名槍」とは、天下に名高く美しい3振の「槍」(やり)のこと。この槍の写しを3振とも同じ刀工が制作し、揃えて所蔵、展示することはこれまでにはないプロジェクト。一体どの刀工(刀匠)にお願いするのかに注目が集まりました。ここでは、天下三名槍 写し制作プロジェクトについて、詳しくご紹介します。
名古屋刀剣ワールド/名古屋刀剣博物館(メーハク)にて「天下三名槍 写し制作プロジェクト」が行なわれています。
「天下三名槍」とは、天下に名高く美しい3振の「槍」(やり)のこと。この槍の写しを3振とも同じ刀工が制作し、揃えて所蔵、展示することはこれまでにはないプロジェクト。一体どの刀工(刀匠)にお願いするのかに注目が集まりました。
ここでは、天下三名槍 写し制作プロジェクトについて、詳しくご紹介します。
天下三名槍とは、天下に名高く美しい3振の槍のこと。具体的には、①「日本号」(にほんごう)、② 「御手杵」(おてぎね)、③「蜻蛉切」(とんぼきり)のことを言います。
槍とは、茎(なかご)に長い柄をはめて使用する長柄武器のことです。接近戦で凄まじい殺傷効果があるため、南北朝時代から弓や鉄砲に準じて実戦で使用されてきました。なかでも名高い槍が、天下三名槍と言われる、日本号、御手杵、蜻蛉切なのです。
天下三名槍の3振を制作するにあたって、天下三名槍 写し制作プロジェクトチームが白羽の矢を立てたのが、有名刀匠「上林恒平」(かんばやしつねひら)氏。
上林恒平刀匠は、1949年(昭和24年)生まれ。1973年(昭和48年)に文化庁の作刀認証を受けて以来、数々の賞を獲得しています。相州伝を得意とし、大湾れ(おおのたれ)で覇気のある作風が脚光を浴びました。1985年(昭和60年)に36歳という若さで、現在刀匠の最高位「無鑑査」に選任。2008年(平成20年)、山形県指定の重要無形文化財保持者にも認定されています。
しかも2018年(平成30年)に群馬県前橋市の有志による依頼で、すでに1度天下三名槍のひとつ、御手杵の写しを制作した実績をお持ちでした。
そこで、天下三名槍 写し制作プロジェクトチームは、上林恒平刀匠に天下三名槍の制作を打診。しかも3振すべての制作をお願いしたのです。この結果、上林恒平刀匠はこれを快諾して下さいました。
天下三名槍のすべての写しを同じ刀工が制作し、揃えて所蔵、展示することはこれまでにはない挑戦として大きな話題となっています。こうして天下三名槍 写し制作プロジェクトが始まったのです。
それぞれの天下三名槍の制作過程をご紹介します。上林恒平刀匠にそれぞれの天下三名槍写しの制作過程と見どころを語って頂きました。
天下三名槍「蜻蛉切」
「上林恒平」刀匠が手掛ける「天下三名槍 写し制作プロジェクト」の第1弾として制作されたのが、「蜻蛉切」の写しです。この写しの実物が、名古屋刀剣ワールド/名古屋刀剣博物館(メーハク)で展示されます。
続きを読む
天下三名槍「日本号」
制作中
天下三名槍「御手杵」
制作中